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アブハフス・アルマスリ旅団はイスラム原理主義テロ組織の中で、米軍のイラク侵攻後に特に際立って動きが活発化しており、反米メッセージとブッシュ大統領批判をたび重ねイスラム国家へ訴え、イラクに駐留する米同盟軍は全てが攻撃対象であるとの声明を出している。日本政府はじめ、在ニューヨーク日本総領事館でも既に把握されている通り人道支援でイラクへ派兵する日本も同じく攻撃の対象とされている。アラブ系メディアのアルジャジーラの報道では、今年3月11日に起こったスペインマドリッドの列車同時爆破テロは、同アブハフス・アルマスリ旅団が犯行の主導的立場にあったと伝えている。又、この旅団の名前にもなっている故アブハフス・アルマスリ(実名:モハメド・アテフ;2001年11月16日、米軍機によるカブール空爆で死亡)は9.11同時多発テロの直接的指導者であった事が米政府により発表されている。
故アブハフス・アルマスリはエジプト国籍の警察官であったが、その当時よりイスラム・ジハド組織に属しており自らが主導したエジプトサダト大統領暗殺に成功した事より彼の名はイスラム過激派の中で一躍有名になった。その後、オサマビンラディンに支持しアルカイダの最高メンバー兼戦闘指導者となる。又、実娘がアルカイダ主導者オサマビンラディンの息子と結婚している事もあり、本人の死亡後も同旅団とアルカイダ組織の結束力は実に堅いものと考えられている。尚、2001年に死亡するまでFBIの最重要国際テロ指名手配者として米政府より500万ドルの懸賞金が掛けられていた。
このアブハフス・アルマスリ旅団はロンドンで発行されているアラビア語新聞アルカド・アルアラバイ(Al-Quds Al-Arabi)にマドリッドの列車同時爆破テロの直後犯行声明を掲載しており、同紙面には全イスラム過激派組織へ伝えるメッセージとして「アメリカへの攻撃計画“ウインド・オブ・ブラックデス”(黒死の風/仮約)の準備の90%が整った。この計画は近く実行される。我ら信者の勝利を祝福をする時がもう直ぐ来る。イスラム教信者は米国とその同盟国を離れなさい」とある。
アブハフス・アルマスリ旅団が今回の共和党全国大会を攻撃対象と想定し得る最大の狙いは、第一は現ブッシュ政権打倒であるが、その背景には主権委譲後のイラクに於いて一向に収まりを見せない米軍攻撃に対する挑戦と、新イラク政権やサウジアラビア政府が呼びかける恩赦措置に投降し益々の弱体化傾向にある各イスラム過激派戦闘員の再結束をアピールしようとする目的が考えられる。
2003年の米軍イラク侵攻以降、ブッシュ政権は執拗なる掃討作戦をアルカイダ・グループを始め、イスラム過激派戦闘員に行ってきたことで、アルカイダは多くの戦闘員を失っている。またイスラエル軍によるハマス最高指導者アブドゥル・アジズやアハメド・ヤシンの殺害も、イスラム原理主義グループの統制と指揮系統に大打撃を与える事となった。
もう一つ考えられる攻撃の可能性として、アブハフス・アルマスリ旅団が犯行声明を出したマドリッド列車同時爆破テロ成功により、同旅団の思惑通りスペインの政権は逆転した。この計画の成功で勢い付いたアルカイダが、同じようにアメリカの現ブッシュ制権に打撃を与える為、この共和党全国大会期間中、又はその前後に何らかの攻撃を起す脅威があることを認識しておく必要がある。
問題点への対応策:
全米のどこに住んでいようと、ブッシュ政権と米国に対するテロの脅威度が高い事を認識し日常生活を送る必要に迫られている。特に共和党全国大会の開催地であるマジソンスクエアガーデンは、大会期間中は大勢のプロテスターもデモ活動をする予定があるため、一般人は近寄らないのが一番懸命と考えられる。
“ウインド・オブ・ブラックデス”(黒死の風/仮約)に対する解釈については今だ信憑性は確実では無いものの、これは風に流れて被害を与える生物、化学兵器をあらわしていると認識しておく必要もある。
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